津奈木(読み)つなぎ

改訂新版 世界大百科事典 「津奈木」の意味・わかりやすい解説

津奈木[町] (つなぎ)

熊本県南西部,芦北郡の町。人口5062(2010)。八代海に臨み,南は水俣市に接する。標高300m前後の山々が広く占め,海岸部はリアス海岸をなす。国道3号線,肥薩おれんじ鉄道線が通じるが,東境にある津奈木太郎峠(現在はトンネルが開通)は赤松太郎峠佐敷太郎峠とともに古くは〈三太郎越〉と呼ばれる有名な難所であった。農漁業基幹とし,農業ではアマナツのほかに畜産も盛んである。漁業はふるわないが,タイ,ハマチの養殖活路を見いだしている。町内での酒造業は,日本の清酒醸造の南限ともいわれる。重盤岩眼鏡橋や津奈木城(舞鶴城)跡,千代塚などがあり,海岸線は芦北海岸県立自然公園に含まれる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報