津[市](読み)つ

百科事典マイペディア 「津[市]」の意味・わかりやすい解説

津[市]【つ】

三重県中部の市。1889年市制。県庁所在地。伊勢湾に面し,伊勢平野安濃(あのう)川,雲出(くもず)川流域一帯を占め,布引山脈東部を含む。中心市街は古く日本三津(さんしん)の一つ安濃津(あのつ)として知られた港町で,中世は伊勢街道の宿場町近世は藤堂氏の城下町として発展,〈伊勢は津でもつ〉と呼ばれる繁栄をみた。市街を南北に通じる国道23号線沿いに津城跡,中心街がある。紀勢本線,名松線,近鉄名古屋線,大阪線,伊勢自動車道が通じ,伊勢鉄道が分岐する。第2次大戦前は繊維工業が中心であったが,戦後は機械,電機,輸送機器工業が行われ,卸売などの商業活動も盛ん。三重大学,谷川士清(ことすが)旧宅(史跡),県立の博物館,美術館がある。周辺では米(一志米),野菜を産し,湾岸ではノリを養殖。北部の一身田(いしんでん)は専修(せんじゅ)寺門前町・寺内町として発達。2006年1月久居市,安芸郡河芸町,芸濃町,安濃町,美里村,一志郡一志町,香良洲町,白山町,美杉村編入。711.11km2。28万5746人(2010)。
→関連項目三重[県]三重大学

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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