泥町(読み)どろまち

精選版 日本国語大辞典 「泥町」の意味・読み・例文・類語

どろ‐まち【泥町】

[一] 東京都台東区浅草五、六丁目にあった田町別称。江戸初期まで葦(あし)などの多い沼地であった。
評判記・吉原恋の道引(1678)「どろ町〈略〉爰の茶やにて盥に水を入出して、足をあらはせしゆへ、是にてあしのどろをすすぎけるとて、どろ町となんいへり」
[二] 京都市伏見区山崎町の西部にあった伏見柳町の遊郭のこと。

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日本歴史地名大系 「泥町」の解説

泥町
どろまち

[現在地名]小松市大川町おおかわまち・大川町一―三丁目

かけはし川南岸にあり、松任まつとう町から北に続く南北通りを三町八間余行き(上泥町)、東に折れた所を梯下通とよび二町一二間で再び北に折れ、二〇間で梯大橋に至る(下泥町)。全長五町四〇間三尺・幅三間(皇国地誌)。梯下通は文政一三年(一八三〇)の小松城図では梯荒町と記され、長さ九五間。梯川洪水のたびに泥土の町と化したための町名という(小松市史)前田利常の在城時には、半田半右衛門・不破八郎兵衛・分部卜斎の武家屋敷があったという(能美郡誌)

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