泥土(読み)でいど

精選版 日本国語大辞典 「泥土」の意味・読み・例文・類語

でい‐ど【泥土】

〘名〙 (「でいと」とも) 水に溶けた粒子の細かい土。どろつち。どろ。ひじりこ。また、ねうちのないもの、けがれた境遇のたとえ。
霊異記(810‐824)下「慳心(けんしん)多き者は、是の泥土と雖も、金玉よりも重みし」
太平記(14C後)一九「此一戦に利を失はば、度々の高名皆泥土(デイト)にまみれぬべし」 〔白居易長恨歌

どろ‐つち【泥土】

〘名〙 どろ。でいど。
四河入海(17C前)二〇「とろつちの中を踏で春衫に泥塗を濺(そそい)で行は」

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デジタル大辞泉 「泥土」の意味・読み・例文・類語

でい‐ど【泥土】

水がまじって、どろどろになった土。どろ。どろつち。また、つまらないもの、けがれたもののたとえ。「豪雨畑地泥土と化す」
「身を―に委ねようとするのではない」〈鴎外青年

ういじ〔うひぢ〕【泥土】

《「うきひじ(浮泥)」の音変化か》どろ。
道路みちおほぢまた―あり」〈仁徳紀〉

どろ‐つち【泥土】

どろ。でいど。

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普及版 字通 「泥土」の読み・字形・画数・意味

【泥土】でいど

泥。唐・白居易〔長恨歌〕詩 馬嵬(ばくわい)の坡下、泥土の中(うち) 玉顏を見ず、しく死せし處

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