波枕(読み)ナミマクラ

デジタル大辞泉 「波枕」の意味・読み・例文・類語

なみ‐まくら【波枕】

《波を枕に寝る意から》船中旅寝をすること。船路の旅。
「海のあなたの遥けき国へいつも夢路の―」〈上田敏訳・海潮音・海のあなたの〉
枕もとに波の音が聞こえてくること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「波枕」の意味・読み・例文・類語

なみ‐まくら【波枕】

〘名〙
① (波を枕にして寝る意から) 船中に旅泊すること。波の枕。
※二度本金葉(1124‐25)冬「なみまくらいかにうきねを定むらんこほるますだの池のをし鳥〈前斎宮内侍〉」
② 枕近くに波音を聞くこと。水辺に旅寝すること。
※新古今(1205)冬・七〇三「石ばしるはつせの川の浪枕はやくも年の暮れにけるかな〈藤原実定〉」

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