法幢寺(読み)ホウドウジ

デジタル大辞泉 「法幢寺」の意味・読み・例文・類語

ほうどう‐じ〔ホフドウ‐〕【法幢寺】

北海道松前郡松前町にある曹洞宗の寺。山号は、大洞山開創延徳2年(1490)。開山は天室宗源。天文15年(1546)蠣崎かきざき義広が再興、以来、松前氏菩提寺として栄えた。

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日本歴史地名大系 「法幢寺」の解説

法幢寺
ほうとうじ

[現在地名]松前郡松前町字松城

近世の松前城下てら町に所在。文化(一八〇四―一八)頃の松前分間絵図によると寺町の西側に位置し、北は宗円そうえん寺、東は法源ほうげん寺、南は光善こうぜん寺と龍雲りゆううん寺。曹洞宗、大洞山と号し、本尊釈迦如来。延徳二年(一四九〇)大館おおだてに開創され、永正一〇年(一五一三)蠣崎義広が祖先追福のため若狭出身の宗源を開山に寺宇建立(寺院沿革誌)。天文一五年(一五四六)蠣崎季広がアイヌ襲撃により破壊されていた当寺を再建して以降蠣崎氏の菩提寺となったという(「松前町史」など)

法幢寺
ほうどうじ

[現在地名]会津高田町 法憧寺南

高田市街の東裏通にあり、広田山と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。明徳三年(一三九二)玉誉の開基、天文年中(一五三二―五五)智鏡の再興と伝える。

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改訂新版 世界大百科事典 「法幢寺」の意味・わかりやすい解説

法幢寺 (ほうどうじ)

北海道松前郡松前町にある曹洞宗の寺。大洞山と号する。1490年(延徳2)若狭国の僧宗源が開創したと伝える。のちアイヌの襲撃により一時廃絶したが,1545年(天文14),松前氏4世蠣崎(かきざき)季広が再興したといい,以来,松前家累代の菩提寺・国法触頭となった。箱館戦争の兵火で松前家御霊屋と四天王門を残して焼けたが,1881年に再建。寺宝として兆殿司羅漢図と10世矩広筆の涅槃(ねはん)図がある。またお家騒動にからみ6代住職柏巌が殺された門昌庵事件がある。
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