油坂町(読み)あぶらさかちよう

日本歴史地名大系 「油坂町」の解説

油坂町
あぶらさかちよう

[現在地名]奈良市油阪あぶらさか町・西之阪にしのさか

高天たかま町の西、今辻子いまずし町の北にあり、西に下る油坂の南北に発達した。中世には符坂ふさかといったが、「経覚私要鈔」長禄二年(一四五八)一一月三日条にはすでに「油坂座衆」と記し、また単に坂とも称された。「奈良曝」に「町役卅三軒」とある。嘉保二年(一〇九五)一月一〇日の大江公仲処分状案(根津美術館蔵文書)にみえる生坂ふさか庄は当地のことか。南都七郷の一である西御門にしみかど郷のうちに「坂南ノツラ(大乗院雑事記)とあり、中世は興福寺寺務の支配下にあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android