精選版 日本国語大辞典「没」の解説
ぼつ【没】
[1] 〘名〙
② 原稿や投書を採用しないこと。没書。
※後裔の街(1946‐47)〈金達寿〉四「『没』にならなくとも一言はあるだろう」
[2] 〘接頭〙 名詞の上に付けて、無いの意を表わす。無(む)。「没交渉」「没趣味」「没常識」など。
※二日物語(1892‐1901)〈幸田露伴〉此一日「尽大地の苦、尽大地の楽、没(ボツ)際涯の劫風滾々(こんこん)たり」
もっ‐・す【没】
[1] 〘自サ変〙 =ぼっする(没)(一)
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)八「かの観音を念せんちからに、波浪、没(モッ)(〈注〉ナミニシツム)せしむることあたはし」
[2] 〘他サ変〙 =ぼっする(没)(二)
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「ヲットノ ザイクヮニ ヨッテ サイヂョノ セリャウ moxxeraruruya(モッセラルルヤ) イナヤノ コト〔御成敗式目〕」
ぼっ‐・す【没】
〘自他サ変〙 ⇒ぼっする(没)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報