江戸十里四方追放(読み)えどじゅうりしほうついほう

精選版 日本国語大辞典 「江戸十里四方追放」の意味・読み・例文・類語

えどじゅうりしほう‐ついほう えどジフリシハウツイハウ【江戸十里四方追放】

〘名〙 江戸時代追放刑一種罪人江戸日本橋から五里四方の外へ追い出すこと。罪人が江戸居住者でない場合は、自分の村や町にも立ち入ることが禁ぜられた。なお罪の種類により、田畑家屋敷家財が没収される場合もあった。→江戸払。〔禁令考‐後集・第四・巻三五・延享元年(1744)六月

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の江戸十里四方追放の言及

【追放】より

…戦国期にも追放刑が多用され,江戸時代に受け継がれて幕府法,藩法,その他旗本など領主法上の制度として定着した。 江戸幕府の《公事方御定書(くじかたおさだめがき)》は6段階の追放刑,すなわち重追放(おもきついほう),中(なかの)追放,軽(かるき)追放,江戸十里四方追放,江戸払(えどばらい),所払(ところばらい)を掲げ,各刑について御構場所(おかまいばしよ)(立入禁止の地域)を定めている。重追放は武蔵,相模,上野,下野,安房,上総,下総,常陸,山城,摂津,和泉,大和,肥前,東海道筋,木曾路筋,甲斐,駿河を,中追放は武蔵,山城,摂津,和泉,大和,肥前,東海道筋,木曾路筋,下野,日光道中,甲斐,駿河を,軽追放は江戸10里四方,京,大坂,東海道筋,日光,日光道中を,それぞれ住居の国および犯行の国とあわせ御構場所とする。…

※「江戸十里四方追放」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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