汎(漢字)

普及版 字通 「汎(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(旧字)
6画

[字音] ハン・ホン・ヘン
[字訓] うく・ただよう・ひろい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(凡)(はん)。は風の声符に用いる字。その初形は舟・皿(べい)の形で、盤旋(ばんせん)(めぐる)の意がある。〔説文〕十一上に「く皃なり」とあり、〔詩、風、二子乗舟〕に「二子、舟に乘る 汎汎(へんぺん)たる其の景(かげ)」とは、舟で流されてゆくさまをいう。その詩は、あるいは水葬のことを歌うものであろう。

[訓義]
1. うく、うかぶ、ただよう、ただよいながれる。
2. ひろい、はるか、あまねし。
3. 泛・氾と声義近く、通用することがある。

[古辞書の訓]
名義抄〕汎・泛 ウカブ・ササク・アガル・ヤブル・タタフ・ヒロシ・コボス・アサシ・アマネシ・タダヨフ・ウカス

[語系]
汎・泛・氾biumは同声。泛・氾は流屍のただようことをいう。(浮)biu、漂phiも声義近く、これらも人が波間にただようことをいう字である。*語彙は氾・泛字条参照。

[熟語]
汎愛・汎・汎汎雲・汎汎槎汎採・汎祭汎灑・汎酒汎舟汎称汎渉汎説・汎船・汎・汎汎・汎汎沫汎沃汎濫・汎論
[下接語]
遠汎・軽汎・降汎・飄汎・眇汎・浮汎・普汎・遊汎

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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