求版本(読み)きゅうはんぼん(英語表記)kyuhanbon

図書館情報学用語辞典 第5版 「求版本」の解説

求版本

江戸時代,求版によって出版された本.日本では17世紀半ば頃から出版が営利事業として行われるようになるとともに,書肆は自店出版物に対する出版上の権利を主張しうるようになる.その権利を版株(はんかぶ)というが,版株は書肆の間で売買対象ともなり,この版株を買い求めることを求版という.求版では版木そのものが売買され,江戸中期以降刊記に求版と追刻したものが多く見られる.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android