普及版 字通 「氷(漢字)」の読み・字形・画数・意味
氷
常用漢字 5画
(異体字)
4画
[字訓] こおり・こおる
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
正字はに作り、氷結の象形。〔説文〕十一下に「凍るなり。水の冰(こほ)るの形に象る」(段注本)という。また次条に冰を出して「水堅きなり。に從ひ、水に從ふ」とするが、この二字を別字とすることは疑問である。斉器の〔陳逆(ちんぎやくき)〕に「冰」の語があり、その字は水旁に氷塊の小点を加えた形である。〔説文〕十一下はまた「凝、俗に冰は疑に從ふ」と冰・凝を一字とするが、漢碑に「冰霜」と「凝」の字を区別して用いる。(寒)はに従う形の字であり、〔蛾術(ぎじゆつへん)、説字十五〕のように冰を後起の字とする説もあるが、冰はすでに斉器の金文にみえている字形である。
[訓義]
1. こおり、こおる。
2. つめたい。
3. あぶら、あぶら質。
4. 矢筒の蓋(ふた)。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕氷 比(ひ)。一に古保利(こほり)と云ふ 〔名義抄〕氷・冰 コホリ 〔立〕冰 コホリ・ヒナリ・ヒノヲ・モナリ
[部首]
〔説文〕にを部首とし、冰・・・凍・(冬)・冶・・冷など十六字を属し、〔玉〕には・・况・冲・决・凉などを加えて五十一字を属する。况以下は況・沖・決・涼の俗字。増加字にはこのような俗字が多い。
[熟語]
氷鞋▶・氷夷▶・氷雨▶・氷翁▶・氷花▶・氷稼▶・氷河▶・氷解▶・氷壑▶・氷鍔▶・氷鑑▶・氷銜▶・氷▶・氷嬉▶・氷鏡▶・氷凝▶・氷玉▶・氷結▶・氷潔▶・氷月▶・氷壺▶・氷冱▶・氷窖▶・氷谷▶・氷魂▶・氷山▶・氷姿▶・氷▶・氷室▶・氷釈▶・氷筍▶・氷牀▶・氷浄▶・氷心▶・氷人▶・氷刃▶・氷錐▶・氷井▶・氷清▶・氷雪▶・氷鮮▶・氷▶・氷▶・氷霜▶・氷台▶・氷炭▶・氷池▶・氷柱▶・氷底▶・氷天▶・氷▶・氷糖▶・氷▶・氷筆▶・氷膚▶・氷片▶・氷容▶・氷凌▶・氷輪▶・氷冷▶
[下接語]
陰氷・飲氷・雨氷・河氷・開氷・寒氷・氷・結氷・堅氷・硯氷・厳氷・砕氷・削氷・鑿氷・賜氷・樹氷・春氷・新氷・垂氷・井氷・盛氷・積氷・践氷・薦氷・霜氷・造氷・増氷・蔵氷・断氷・池氷・椎氷・納氷・薄氷・伐氷・頒氷・盤氷・斧氷・浮氷・埋氷・雄氷・履氷・流氷・鏤氷
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報