水路部(読み)すいろぶ

精選版 日本国語大辞典 「水路部」の意味・読み・例文・類語

すいろ‐ぶ【水路部】

〘名〙 水路測量海象観測を行ない、その成果海図潮汐表水路誌航空図などの図誌の形で公表するとともに、船舶交通の安全のため必要な事項通報を行なうことを主な仕事とする役所。第二次世界大戦前は海軍省に属し、昭和二三年(一九四八以後海上保安庁に属する。
風俗画報‐一七五号(1898)陶山が関「左に掲ぐるは、海軍省の管轄に属するものなり。〈略〉水路部 芝区芝公園地」

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デジタル大辞泉 「水路部」の意味・読み・例文・類語

すいろ‐ぶ【水路部】

海上保安庁部局の一。水路の測量、海洋気象の観測、海図・水路誌・潮汐表・天測暦などの刊行、船舶交通の安全のための必要な事項の通報などの業務を行う。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水路部」の意味・わかりやすい解説

水路部
すいろぶ

航海に必要な水路図誌を作成し,航海の安全をはかるために必要な情報を船舶に提供する通報などの水路業務を行う国家機関。水路図誌は海図,水路誌,潮汐表,天測暦などを含み,海象観測,水路測量,海図・航空図の作成によって整備される。国土交通省海上保安庁に所属し,海洋資料センターを併設。 2000t型『昭洋』をはじめ,『拓洋』『明洋』などの測量船を有して水路測量,海洋調査を行い,それらの結果を海図に編集,または資料にまとめて水路通報を行なっている。同時に海況,潮汐,潮流,波浪,化学,放射能,測地,天文などの観測も行い,船舶の航海,海洋についての情報の収集,作成および刊行を行なっている。沿革は明治4 (1871) 年7月兵部省の海軍部に水路局が設立されたのに始り,第2次世界大戦前は海軍に所属していたが,戦後の 1948年海上保安庁水路部となり,現在にいたる。

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百科事典マイペディア 「水路部」の意味・わかりやすい解説

水路部【すいろぶ】

海上保安庁の一部局。1948年設置。水路の測量,海洋気象の観測,水路図誌と航海図誌の調製と供給,船舶交通の安全通報等に関する事務をつかさどる。海軍省水路局(1871年設置)の後身。
→関連項目海図

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