水谷竹紫(読み)みずたに ちくし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「水谷竹紫」の解説

水谷竹紫 みずたに-ちくし

1882-1935 大正-昭和時代前期の劇作家,演出家
明治15年10月8日生まれ。新聞記者をへて,大正2年島村抱月の芸術座に参加。13年芸術座を再興し,経営と演出にあたる。義妹水谷八重子(初代)を名女優にそだてた。昭和10年9月14日死去。54歳。長崎県出身。早大卒。本名は武。代表作小説熱灰」,戯曲「戦国の女」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の水谷竹紫の言及

【芸術座】より

…この劇団から新国劇の沢田正二郎が出ている。(2)第2次は,1924年(大正13),第1次の芸術座の舞台に子役で出ていた水谷八重子の義兄水谷竹紫(ちくし)が,妹の劇団名として継承,八重子が新派に加入する以前に,おもに東宝系の劇場に,この名称で出演していた。【戸板 康二】。…

【水谷八重子】より

…10代の初めから島村抱月・松井須磨子の芸術座に子役で出演,また民衆座の《青い鳥》のチルチルを演じたあと,友田恭助とわかもの座の試演などを行い,映画にも〈覆面令嬢〉なる匿名で出演した。1924年義兄の水谷竹紫(ちくし)が作った第2次芸術座の女優として正式に劇界に入ったが,迎えられて新派に参加,可憐な娘役の演技で,先輩の女形たちと共演した。第2次大戦後に名女形が没していったのちは,創作劇のほかに女形ののこした明治以来の新派演目の女主人公の芸をも継承して,74年には《大尉の娘》の露子,《皇女和の宮》その他の〈八重子十種〉を自選している。…

※「水谷竹紫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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