水前寺海苔(読み)スイゼンジノリ

デジタル大辞泉 「水前寺海苔」の意味・読み・例文・類語

すいぜんじ‐のり【水前寺海苔】

クロオコックス科の藍藻らんそう。きれいな淡水中に生える。細胞寒天質に包まれ、不定形群体をつくる。食用養殖もされる。水前寺で発見され、付近江津湖のものは天然記念物 夏》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「水前寺海苔」の意味・読み・例文・類語

すいぜんじ‐のり【水前寺海苔】

〘名〙 藍藻(らんそう)類の淡水藻熊本市の水前寺の池で発見され、今日では主として熊本・福岡両県で養殖されている。長さ約六ミクロンの棒状の単細胞藻で、寒天質に包まれて径五~一〇センチメートルの不定形の団塊をなす。これをすりつぶして乾燥し紙状にした市販品は、水にもどして吸い物・三杯酢・さしみつまなどに用いる。日本特産で、原産地は天然記念物に指定。寿泉苔。水前寺。かつのり。かわたけのり。《季・夏》
※一目玉鉾(1689)「熊本の城主 細川越中守殿 名物うねもめん すいせんしのり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android