気近(読み)けぢかし

精選版 日本国語大辞典 「気近」の意味・読み・例文・類語

け‐ぢか・し【気近】

〘形ク〙 (「け」は接頭語)
近い。距離的に近い意だが、「けはい」が感じられるという語感を伴うことが多い。
※左大臣忠平前栽合(927)「もろともに草は植ゑしをにしぞまづ秋のけちかき色はみえける〈よみ人しらず〉」
② 日常的な生活環境に近い。また、世俗的な生活圏に近い。
源氏(1001‐14頃)帚木「けちかき籬(まがき)うちをば、その心しらひをきてをなん」
③ 親しみやすい。近づきやすい。とりすましていない。うちとけている。
平中(965頃)一「宵になりにければ、いささかけちかき遊びなどして」
けぢか‐げ
〘形動〙
けぢか‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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