気味が好い(読み)きみがよい

精選版 日本国語大辞典 「気味が好い」の意味・読み・例文・類語

きみ【気味】 が 好(よ・い)

① よい気持である。気持がよい。快いきび好い
※雲形本狂言・木六駄(室町末‐近世初)「扨扨(さてさて)気味(キミ)のよい呑様ぢゃ」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「水ぎれの時にも担桶で水をかつがれますが、さっさっと気味(キミ)のよい人でございますネ」
② 胸がすくさまである。いい気味だ。好ましくない人が災難にあったり失敗した時など、意地悪く喜ぶ場合に用いる。きびが好い。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴八一「さても気味のよい死状(しにざま)なり」

きび【気味】 が 好(よ)

仮名草子・尤双紙(1632)下「きびのよき物のしなじな〈略〉よきゆめみたるも、きびはよき也」
※あやしやな(1889)〈幸田露伴〉五「警察署長の油を取られたといふ話し、きびがよいではないか」
② 立派にみえたり、言ったりすること。
日葡辞書(1603‐04)「Qibino(キビノ)ヨイ、またはワルイコト」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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