気前(読み)キマエ

デジタル大辞泉 「気前」の意味・読み・例文・類語

き‐まえ〔‐まへ〕【気前】

さっぱりした気性。特に、金銭などを出し惜しみしない性質。「気前よく金を出す」「気前を見せる」
気だて。心だて。「気前が悪い」
[類語]さが気性気質性向性情性格気象気立て心ばえ心根心柄じょうたち性分性質本性本能天性気心気風人となり人間性キャラクター気質かたぎ肌合い家風精神

き‐ぜん【気前】

生まれつきの性質。気だて。心根こころね
旦那様は誠に誠にいい御器量で御―がよくて」〈滑・早変胸機関〉
その場の気分心持ち。
「おや能い―だなう」〈滑・浮世床・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「気前」の意味・読み・例文・類語

き‐まえ ‥まへ【気前】

〘名〙 (「きめえ」とも)
① 気だて。心だて。性質。意気。きまい。
※歌舞伎・貞操花鳥羽恋塚(1809)大切「貰ふ心の駕籠の者。其方の気前が面白い」
※細君(1889)〈坪内逍遙〉三「あの様な気前では嫁入りをしてからがどうでせう」
② (形動) さっぱりした性質。特に金銭などを惜しまないで使う性質。また、そのようなさま。
※歌舞伎・敵討噂古市(正直清兵衛)(1857)五幕「親方が酒を振舞はっしゃるのだ。何と気前(キメエ)な旦那だらうの」

き‐ぜん【気前】

〘名〙
① 気だて。性質。きまえ。
洒落本・柳巷訛言(1783)「ぬしは気ぜんはゑゑけれど」
② 気分。心持。気がまえ。
※洒落本・通人の寐言(1782)中「一ばんにさそいくるは、いいきぜんの守金道」
③ (形動) 気だてがよいこと。また、そのさま。
※洒落本・妓者呼子鳥(1777)一「大ていきついやつじゃアねい。それにとんだきぜんなやつよ」

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