氏経卿引付(読み)うじつねきようひきつけ

日本歴史地名大系 「氏経卿引付」の解説

氏経卿引付
うじつねきようひきつけ

七冊 荒木田氏経編著

別称 内宮引付・寛正文正引付・氏経日記・氏経卿日次記

成立 文明一八年、伝自筆本七冊(神宮文庫一門三九五八)

写本 神宮・内閣など

解説 神宮文庫蔵伝自筆本は(一)永享五年―嘉吉元年、(二)享徳元年―康正元年、(三)康正元年―寛正二年、(四)寛正二―五年、(五)寛正六年―文正元年、(六)応仁元年―文明二年、(七)文明一七―一八年よりなる。公武よりの文書、神宮の発給した庁宣・注進状、氏経の書状などを書留めたもの。室町中期の神宮・神宮領・在地情勢を知るうえでの根本史料写本・異本の類が多く、伝自筆本にはない文明二―一〇年の部分を中心とする写本もあり、多くは「内宮引付」と称されている。名称において「氏経卿神事記」と混同されることもある。

活字本 (一)(三)は「伊勢神宮引付記録」新訂増補史籍集覧第三二巻(昭四三)所収、「内宮禰宜荒木田氏経引付」続群書類従。ただし伝自筆本とは異なる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報