殿様(読み)トノサマ

デジタル大辞泉 「殿様」の意味・読み・例文・類語

との‐さま【殿様】

貴人主君領主などの敬称
江戸時代大名旗本の敬称。
生活にめぐまれ、何事にもおうような人。のんびりしていて、世事にうとい人。
[類語]領主藩主藩侯城主殿諸侯大名小名

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精選版 日本国語大辞典 「殿様」の意味・読み・例文・類語

との‐さま【殿様】

〘名〙
① 主君や貴人の敬称。
満済准后日記‐正長二年(1429)三月九日「室町殿様御元服、加冠官領」
② 江戸時代、大名や旗本など身分の高い武家の敬称。
※浮世草子・好色一代女(1686)一「『殿様お目掛を見立てに』と」
③ 生活にゆとりがあり、おおようで世間のことをあまり知らない人。また、世事にうとく横柄な男。
[語誌]「殿」の表わす敬意の程度が低下し、それを補うために、「様」を添えてできたもので、成立事情は「殿御」と同様。室町期に「鹿苑院殿様」のように、接尾語「殿」に「様」を添えた例があり、この接尾語「殿様」が独立して、名詞「殿様」が生まれた。

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