殿居村(読み)とのいむら

日本歴史地名大系 「殿居村」の解説

殿居村
とのいむら

[現在地名]豊田町大字殿居

木工路子むくろうじ村の北にあり、天井てんじようヶ岳を境に北は河原かわら(現大津郡油谷町)、東はいちまた村・佐野さの村、西は田耕たすき(現豊北町)に隣接する。粟野あわの川流域と支流開作かいさく川流域を村域とする。萩藩領で前大津宰判に所属。

村内厳島いつくしま神社の文安五年(一四四八)の棟札に「牛見庄殿井郷」とあるのが早く、村名の由来は「当村城主杉民部大輔元重と号、当村御居住被成依之殿居と申伝候事、いつの比よりか殿井と書習わせ申候」(地下上申)という。

慶長期(一五九六―一六一五)検地帳にはその名がみえぬが、「閥閲録」所収の戦国時代の文書に殿井・殿井畑などの文字が散見する。寛永三年(一六二六)の熊野帳に殿井とあるが、「地下上申」では吉敷毛利領として総高九一四石余、うち田方八六〇石余、畠方五四石余、家数五二、人口一九五人とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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