此中(読み)このじゅう

精選版 日本国語大辞典 「此中」の意味・読み・例文・類語

この‐じゅう ‥ヂュウ【此中】

〘名〙
① =このごろ(此頃)①〔日葡辞書(1603‐04)〕
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上「此中は御ぶさた、お留主何事なく珍重に存まする」
② 近い過去の漠然としたある時点。せんだって。さきごろ。先日。過日
※虎明本狂言・雁盗人(室町末‐近世初)「此中某が事に色々きもをいらせられて、御地走なされたる衆を、ふるまふて下りたひと思ふ」

こん‐じゅう ‥ヂュウ【此中】

〘名〙 (「このじゅう」の変化した語) ちかごろ。このあいだ。
洒落本通言総籬(1787)一「こんぢう我物(がぶつ)が香角(きょうかく)まぜで、二ばんまけたそうさ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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