正面を切る(読み)しょうめんをきる

精選版 日本国語大辞典 「正面を切る」の意味・読み・例文・類語

しょうめん【正面】 を 切(き)

正面を向く。特に、人に面と向かって対する。
星座(1922)〈有島武郎〉「胡座から坐り直って、正面を切って杯を奥さんの方にさし出しかかった」
② 遠回しに言ったり、遠慮したりしないで、直接にはっきりと行なう。多く、「正面切って」などの形で副詞的に用いられる。
大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉四「おかみさんは、あさましい姿をして居る夫人の方に正面切っていひ出した」
※白く塗りたる墓(1970)〈高橋和巳〉四「別段正面切った論文が要求されているわけではなく」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「正面を切る」の意味・読み・例文・類語

正面しょうめん・る

相手とまっすぐ向かい合う。改まった態度をとる。「―・って杯を差し出す」
遠慮なしに、直接はっきりと行動する。「―・って反対しにくい」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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