正体がない(読み)しょうたいがない

精選版 日本国語大辞典 「正体がない」の意味・読み・例文・類語

しょうたい【正体】 が ない

① 気をとり乱している。正気がない。前後不覚である。本来の姿が変わるさまをいう。
古今著聞集(1254)二〇「心身もなやみて、いける正体もなかりけり」
義経記(室町中か)二「女は男に会へば、しゃうたいなき物なり」
② 正常に機能していない。あるべき状態になっていない。うまく事がはこばない。難渋する。
※米沢本沙石集(1283)三「時、未だ至らざりけるにや、六人も皆、正体なき事にてぞありける」
信長公記(1598)二「抑禁中御癈壊(はいえ)正躰なきの間、是又御修理なさるべきの旨、〈略〉仰付けられ候き」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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