(読み)おり

精選版 日本国語大辞典 「檻」の意味・読み・例文・類語

おり をり【檻】

〘名〙 動物などを閉じ込めておくための囲い。また、その入れ物場所。のちに、狂人罪人を監禁する場所をもいう。牢(ろう)
書紀(720)天武四年四月(北野本訓)「諸の漁(すなどり)(かり)する者(ひと)を制(いさ)めて、檻(ヲリ)(ししあな)を造り」

うな‐や【檻】

〘名〙 牢屋ひとや。
※書紀(720)神功五年三月(北野本訓)「新羅の使者三人を捉(とら)へ檻中(ウナヤ)に納(こ)め、火を以て焚(や)きて殺しつ」

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デジタル大辞泉 「檻」の意味・読み・例文・類語

かん【檻】[漢字項目]

[音]カン(漢) [訓]おり
動物や罪人を閉じこめておく所。おり。「檻車檻穽かんせい
てすり。「折檻

おり〔をり〕【×檻】

《「り」からという》猛獣や罪人が逃げないように入れておく、鉄格子などを使った頑丈な囲い、または室。
[補説]書名別項。→

おり【檻】[書名]

北方謙三の長編ハードボイルド小説。昭和58年(1983)刊。同年、日本冒険小説協会大賞受賞。やくざ稼業から足を洗いスーパー店主となった男が、平凡な日常という檻を出て元の世界に戻ってゆく姿を描く。

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デジタル大辞泉プラス 「檻」の解説

檻〔バレエ〕

アメリカの振付家ジェローム・ロビンズによるバレエ(1951)。原題《The Cage》。初演ニューヨーク・シティ・バレエ団。音楽はイゴール・ストラヴィンスキー。

檻〔戯曲〕

小林勝による戯曲。初演は劇団民芸(1960年)。同年、第6回新劇戯曲賞(のちの岸田国士戯曲賞)を受賞。

檻〔小説〕

北方謙三の長編ハードボイルド小説。1983年刊行。

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