構造平野(読み)コウゾウヘイヤ(英語表記)structural plain

デジタル大辞泉 「構造平野」の意味・読み・例文・類語

こうぞう‐へいや〔コウザウ‐〕【構造平野】

古い地質時代堆積たいせきした水平層からなる平坦へいたん低地北アメリカ大陸の内陸低地など。

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精選版 日本国語大辞典 「構造平野」の意味・読み・例文・類語

こうぞう‐へいや コウザウ‥【構造平野】

〘名〙 古生代中生代などの地質時代の堆積地層が、地殻変動を受けず、水平状態のまま残されてできた平野侵食作用によって表面が平坦になっている。東ヨーロッパ平原(ロシア平原)、北アメリカ中央平原など。侵食平野

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改訂新版 世界大百科事典 「構造平野」の意味・わかりやすい解説

構造平野 (こうぞうへいや)
structural plain

古生代,中生代などの古い地質時代に堆積した,ほぼ水平な地層に規制されて生じた平たんな浸食地形。現在の地表面は最上層の堆積面でなく,浸食による削剝面である。地形が平たんで小起伏である主たる理由がほぼ水平な地質構造に起因するので構造平野という。大陸の核である楯状地(おもにカンブリア紀以前の結晶質岩石からなる)の周縁部には,古生代,中生代のほぼ水平な堆積岩が分布し,卓状地と呼ばれ,長い地質時代にわたって激しい造山運動を受けずにきたことを示す。構造平野は主としてこの卓状地に広く発達し,北アメリカ内陸低地,ロシア大平原,北ドイツ平野など世界の大平原に実例が多い。海抜高度の低いものが多いが,コロラド台地の平たん面のように高位にあるものも構造平野あるいは構造高原という。日本列島のような造山帯では地質構造が複雑で,広い構造平野は発達せず,新しい地質時代(第三紀以降)の地殻運動によって形成された凹地盆地を,厚い堆積物が埋め立てて形成した堆積盆地沖積平野が多い。
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百科事典マイペディア 「構造平野」の意味・わかりやすい解説

構造平野【こうぞうへいや】

より古い地質時代に堆積した水平に近い地層がゆっくりと浸食を受けてできた大平原。地形的成因は浸食輪廻(りんね)の終地形として形成される準平原とは異なる。ヨーロッパ平原,北米の中央平原など。造山運動の激しかった日本などでは見られない。
→関連項目平野

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「構造平野」の意味・わかりやすい解説

構造平野
こうぞうへいや
structural plain

古い地層 (古生層,中生層) がほとんど地殻変動を受けず,水平な状態を保ち続け,長い間の浸食を受けてつくられた広い平坦な低地。比較的水平な硬軟互層が浸食されると軟弱な岩層は削剥されて下位の硬い岩層の平坦な表面が現れる。地殻運動の激しくない大陸地域に分布し,日本のような造山帯には存在しない。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「構造平野」の意味・わかりやすい解説

構造平野
こうぞうへいや

平野

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