(読み)タタ(英語表記)shield

翻訳|shield

デジタル大辞泉 「楯」の意味・読み・例文・類語

たた【×楯】

たて」の古形
「―めて」〈・中・歌謡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「楯」の意味・わかりやすい解説


たて
shield

武器の一種。敵の矢や槍あるいは猛獣の攻撃から身を守るための防具西洋では古くはエジプトの古王朝時代からあり,以後ギリシア・ローマ時代,中世ルネサンスの各時代に用いられた。 14世紀頃までは実用的に用いられたが,以後は次第に装飾化した。その形や大きさはそれぞれの時代と地域によって異なる。中国のものは戦国時代,漢代の資料が実物画像石などで知られる。日本で古墳から出土するものは器面に塗った漆が残存しており,おそらく革製であったと推測される。その他埴輪や石製模造品にもみられる。鉄製のものとしては,天理市石上 (いそのかみ) 神宮に伝わる2枚の置楯が知られている。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【甲冑】より

…騎乗の安定と騎射への適応を図るため,挂甲のゆるぎ札から,小札は各段横綴じして板状に漆で塗り固めて小札板とし,伸縮性を有するよう縦取り(縅)(おどし)から縄目威となり,裾は前後左右四間の草摺に分けられた。また,冠板などの金具廻りによって防御性を高め,両肩の肩鎧は幅広の楯状に変化し,大袖となった。左手に持たれていた手楯は小型化して鳩尾(きゆうび)板となり,栴檀(せんだん)板とともに胸部と高紐(たかひも)の空隙を防御する装置となった。…

【盾】より

…相手の攻撃から身を守る防御具。楯とも書く。主として地上に置いて用いる大型の置盾と,手に持って使う小型の持盾とがある。…

※「楯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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