精選版 日本国語大辞典 「楯・盾」の意味・読み・例文・類語
たて【楯・盾】
〘名〙
① 軍陣の防御具。手に持つ手楯、地上に立てる掻楯(かいだて)、櫓(やぐら)や船端にかける小楯、大儀の際の儀干(ぎかん)、神宝の威儀の類があり、またその材質から鉄楯、革楯、木楯、竹楯などともいう。近世は鉄砲に対して車楯、箱楯、帖楯などの大形のものが出現した。→たた。
② 防ぎ守ること。また、そのもの。
(イ) ①の代わりとして防ぎ守るもの。護衛。障害物。
※書紀(720)崇峻即位前(図書寮本訓)「万は天皇の楯(みタテ)と為て其の勇を効(あらはさむ)とすれども」
(ロ) 他に対して身を防ぎ守る手段とするもの。自分を有利にするもの。かくれみの。いいわけ。口実。
※山家集(12C後)中「よしなしな争ふことをたてにして瞋(いかり)をのみも結ぶ心は」
③ 優勝した個人や団体をたたえて贈る、①を模したもの。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報