精選版 日本国語大辞典 「楊枝・楊子」の意味・読み・例文・類語
よう‐じ ヤウ‥【楊枝・楊子】
〘名〙
① 楊(やなぎ)の枝。呪物(じゅぶつ)として、病気を治したり、人に害を与えたりするためのまじないに用いた。
② 歯の垢を取り除き、清潔にするための道具。もとは仏家の具で、比丘の十八物の一つに数える。インドで小枝の先をかんで細かいすじのようにして使用したところからおこり、その後は主として楊柳の材の先端をたたいて総(ふさ)のようにしたものをいう。ふさ楊枝。
③ 歯の間にはさまったものを取り去ったり、食物を刺したりするのに用いる、先端をけずってとがらせた細く短い木の棒。つま楊枝。小楊枝。
※梵舜本沙石集(1283)三「食後の菓子まで、至極せめくひて、楊枝つかふに」
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