検屍(読み)けんし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「検屍」の意味・わかりやすい解説

検屍
けんし

検死とも書き、死体外景から法医学的に検査することで、刑事訴訟法229条の検視規定に基づいて行われる。いいかえると、死体の検査によって、死因死亡時刻、死亡の種類、死亡前後の状況、ならびに検屍所見などに対する考察を行い、法医学的な判断が死体の外表検査のみからできる場合には、死体検案書が作成される。なお監察医制度が行われている地区(東京都の区の存する区域、大阪市、名古屋市、横浜市、神戸市)では、監察医が検屍を行うが、その他の地区では、通常、一般医がこれを行い検案書を作成する。

[船尾忠孝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

普及版 字通 「検屍」の読み・字形・画数・意味

【検屍】けんし

屍体の検査。

字通「検」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の検屍の言及

【検死】より

…検屍とも書く。医師が死体の外表面を検査して死因,死後経過時間などを判断すること。…

※「検屍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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