検印(読み)ケンイン

デジタル大辞泉 「検印」の意味・読み・例文・類語

けん‐いん【検印】

検査済みのしるしに押す印。「書類検印を押す」
書物奥付に、著者が発行の承認および発行部数の検査のために押す印。
[類語]捨て印契印割り印合印消印烙印合い判朱印証印連判調印印鑑印章印判判子ゴム印スタンプ印形いんぎょう印影社印職印役印公印私印実印認め印三文判拇印

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「検印」の意味・わかりやすい解説

検印【けんいん】

一般には検査の証として押す印影をさすが,出版物については日本独自の慣習として著作者,著作権者が書籍奥付に押す印をいう。偽版の防止策であり,印税計算の基礎ともしていた。近年は書籍の発行部数の増大や著作権,出版権の考え方の普及などにより,出版社と著者との契約により検印は,形式的なもののほか,ほとんど廃止されている。
→関連項目印税

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「検印」の意味・わかりやすい解説

検印
けんいん

(1) 検査済みの証として押す印。 (2) 書籍の奥付に著者が発行部数を検する (印税計算の基準数を証する) ために押す印。現在は出版社と著作者の良好な信頼関係によってほとんど行われなくなっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「検印」の読み・字形・画数・意味

【検印】けんいん

検査済の印。

字通「検」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

栄養・生化学辞典 「検印」の解説

検印

 検査に合格した屠畜枝肉に押される印.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の検印の言及

【印税】より

…欧米では部数によって印税率を段階的に増加ないし減少させる例があるが,日本ではそれほど採用されていない。印税royaltyの制度は,19世紀にヨーロッパで行われるようになったが,日本では1886年小宮山天香が《慨世史談・断蓬奇縁》(エルクマン・シャトリアン著《マダム・テレーズ》の訳)の出版に際して鳳文館と交わした契約が最初とされ,そのころから著作権者が書籍の各冊に押印した印紙をはり(検印という),発行部数のあかしとすることが長い間の慣行となった。印税という語は,この検印に基づく支払方法が印紙税のそれと似通っていることに由来する。…

※「検印」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android