椒房(読み)しょうぼう

精選版 日本国語大辞典 「椒房」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぼう セウバウ【椒房】

〘名〙 (「しょうほう」とも。「椒壁房室」の意)
皇后御所椒庭後宮。また、貴婦人の室。
※類聚句題抄(11C中)「椒房便駐千秋色大江以言〉」
太平記(14C後)二一「竹園椒房(セウハウ)禁裏仙洞の御領までも」 〔漢書‐谷永伝〕
② (転じて) 皇后の称。
教化之文章色々(1053‐58頃)康平六年春宮御仏名「峰の松を本(ためし)に曳て 椒房の御祈をば申す可き者なりけれ」 〔漢宮儀〕

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普及版 字通 「椒房」の読み・字形・画数・意味

【椒房】しようぼう(せうばう)

椒屋。〔三輔黄図、三、未央宮〕椒殿は未央宮に在り。椒を以て泥に和して塗る。其のくしてあるを取るなり。

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世界大百科事典(旧版)内の椒房の言及

【皇后】より

…《令義解》は皇后に〈天皇之嫡妻〉と注しているが,のちには天皇と配偶関係のない皇后が置かれたこともある。長秋宮,秋の宮,椒房(しようぼう),椒庭(しようてい)などは皇后の別称である。
[資格]
 令制によると,皇后は内親王から選定するとあるが,聖武天皇が藤原不比等の女安宿媛(あすかべひめ)(光明皇后)を皇后に立てて以来,内親王以外からも皇后に立てる例が開かれた。…

※「椒房」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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