椀飯(読み)オウバン

デジタル大辞泉 「椀飯」の意味・読み・例文・類語

おう‐ばん〔ワウ‐〕【×椀飯/×埦飯/×垸飯】

《「わう」は「わん」の音変化》
椀に盛った飯。
饗応きょうおうすること。また、そのための食膳公家では殿上てんじょう集会などに、武家では家臣主君をもてなすさいに行われ、鎌倉室町時代には幕府儀式ともなった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「椀飯」の意味・わかりやすい解説

椀飯
おうばん

もと食器に盛った飯の意。供応のため設けた食膳,さらに供応それ自体をもさす。公家では年始,吉事などの際,朝臣に供応を命じた。鎌倉,室町幕府も,正月恒例の行事として有力な幕臣に供応の役を課した。江戸時代には,民間でも正月の祝いに一家親族を供応することを椀飯といった。

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