森田たま(読み)もりたたま

百科事典マイペディア 「森田たま」の意味・わかりやすい解説

森田たま【もりたたま】

随筆家。北海道生れ。札幌高女中退。初め森田草平に師事し,小説発表したが,結婚で一時筆を断つ。1932年,草平の推薦随筆着物好色》を《中央公論》に掲載し文壇復帰。随筆集《もめん随筆》《をんな随筆》などで,女性やその周辺の出来事を鋭敏な感覚によって表現する。参議院議員を1期務め,その間に《ぎゐん随筆》を執筆。他に長編小説《石狩少女》,短編集《招かれぬ客》などがある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「森田たま」の解説

森田たま もりた-たま

1894-1970 大正-昭和時代の随筆家。
明治27年12月19日生まれ。大正2年森田草平に師事し,短編「片瀬まで」「うはさ」などを発表。森田七郎と結婚後は筆をたったが,昭和7年随筆家として再出発。11年「もめん随筆」がベストセラーとなった。37年参議院議員(自民党)。昭和45年10月31日死去。75歳。北海道出身。札幌高女中退。旧姓村岡
格言など】私はこれから未知の国へまいりますが,そこでの新しい経験を皆様にお伝えできないのが残念です(会葬礼状)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「森田たま」の意味・わかりやすい解説

森田たま
もりたたま

[生]1894.12.19. 札幌
[没]1970.10.31. 東京
女流随筆家。森田草平に師事し『片瀬まで』 (1913) などの小説を書き,結婚のため中断後,随筆『着物・好色』 (32) ,『もめん随筆』 (36) ,『随筆歳時記』 (40) などを相次いで発表。第2次世界大戦後も旺盛な筆力で随筆を書く一方,1962~68年自民党参議院議員をつとめた。ほかに小説『石狩少女』 (40) など。

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