(読み)ぼん

精選版 日本国語大辞典 「梵」の意味・読み・例文・類語

ぼん【梵】

[1] 〘名〙
① (brahman の音訳をした梵磨、梵覧磨などの略) バラモン教における最高原理で、世界創造の根源ブラフマン
② (brāhmaṇa の音訳) バラモン。また、バラモン教の聖職者。
③ 清浄・神聖なもの。そのような世界を梵世界という。〔大智度論‐一〇〕
[2]
[一] ((一)①が仏教にとり入れられたもの) 仏教守護の梵天をいう。色界の初禅天に住するとされた。
今昔(1120頃か)一「其の時に、諸の天人・魔・梵・沙門・婆羅門等、皆悉く樹の下に充ち満てり」
[二] インド(天竺)のこと。また、インドのサンスクリット語のこと。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「梵」の解説

ぼん【梵】

福井の日本酒。酒名は、「けがれなき清浄」「真理をつく」の意のサンスクリット語に由来し、英語「born」(誕生)にもかけて命名。全量無添加の純米酒で、平均精米歩合は40%以下。最上級ブランド「超吟」は精米歩合21%の5年熟成大吟醸酒。ほかに大吟醸酒「夢は正夢」「極秘造大吟醸」など。原料米は五百万石、山田錦。仕込み水は白山連峰の伏流水蔵元の「加藤吉平商店」は万延元年(1860)創業。所在地は鯖江市吉江町。

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デジタル大辞泉 「梵」の意味・読み・例文・類語

ぼん【梵】[漢字項目]

[音]ボン(呉)
バラモン教の最高原理。ブラフマン。「梵天梵我一如ぼんがいちにょ
仏教に関する物事に付ける語。「梵妻梵鐘梵刹ぼんせつ
サンスクリット。「梵語梵字梵讃ぼんさん
[難読]梵論ぼろ梵論字ぼろんじ

ぼん【×梵】

《〈梵〉brahmanの音写から》
インドのバラモン教における最高原理。世界創造の根本原理。ブラフマン。
梵天1を神格化したもの。仏教に取り入れられ、守護神の一となった。
清浄・神聖なもの。

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デジタル大辞泉プラス 「梵」の解説

福井県、合資会社加藤吉平商店の製造する日本酒。純米大吟醸酒「超吟」「団」などがある。

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百科事典マイペディア 「梵」の意味・わかりやすい解説

梵【ぼん】

ブラフマン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梵」の意味・わかりやすい解説


ぼん

ブラフマン」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「梵」の意味・わかりやすい解説


ぼん

ブラフマン

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旺文社世界史事典 三訂版 「梵」の解説


ぼん

ブラフマン

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世界大百科事典内のの言及

【インド神話】より

… ベーダの一部門であるブラーフマナ(祭儀書)文献においては,造物主プラジャーパティPrajāpati(〈子孫の主〉の意)が最高の創造神となり,彼による種々の創造神話が説かれた。しかし,しだいに最高原理ブラフマン(梵)の重要性が認められるようになり,ブラフマンによる宇宙創造が説かれるようになった。ブラーフマナ文献中にはまた,祭式の解釈と関連して,かなりまとまった形の神話が散見される。…

【ブラフマン】より

…宇宙の根本原因を表す,インド哲学のきわめて重要な術語の一つ。梵と音写される。インドにおいては,早くも前1200年ころを中心に編纂されたといわれる《リグ・ベーダ》において,宇宙の最高神または根本原因の探求が開始された。…

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