桷・棠梨(読み)ずみ

精選版 日本国語大辞典 「桷・棠梨」の意味・読み・例文・類語

ずみ【桷・棠梨】

〘名〙 バラ科の落葉高木。各地の明るい山地に生える。高さ三~一〇メートル。枝は広がって広い樹冠をつくる。葉は互生し、果枝では束生する。葉身は長さ四~一〇センチメートルの楕円形、または卵形で三~五裂することもあり、縁に細鋸歯(きょし)がある。初夏、新枝の先端に径二~四センチメートルの五弁花を数花束生して開く。花は初め紅色でのち白色にかわる。果実は径五~七ミリメートルの小球形で赤や黄色に熟し甘酸っぱい。盆栽にしたりリンゴの台木にしたりする。「染(そ)み」の転で樹皮を黄色染料に使ったことからこの名がある。漢名、棠梨(とうり)。こなし。ひめかいどう。こりんご。みつばかいどう。〔文芸類纂(1878)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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