桜島町(読み)さくらじまちよう

日本歴史地名大系 「桜島町」の解説

桜島町
さくらじまちよう

面積:三二・二〇平方キロ(境界未定)

鹿児島湾にある桜島の北西半を占める。桜島は大正三年(一九一四)噴火による溶岩流により瀬戸海峡が大隅半島とつながったため、現在は半島状を呈している。町域はきた岳を中心にしてほぼ扇形に広がり、北は鹿児島市高免こうめん町、南は同市野尻のじり町に接する。ほか沖小おこが島としん(燃島)などがある。桜島全体の約四〇パーセントを占め、ほかは鹿児島市。面積の六〇パーセント余は溶岩台地などで、耕地畑地が二〇パーセント余。土石流や降灰などの堆積のため、考古遺跡の所在はほとんど不明であるが、北西部には有名なたけ貝塚が立地している。武貝塚は縄文時代後期の遺跡で、土器石器・軽石製品・骨角器・貝製品など多種遺物出土した。また指宿式土器、市来式・鐘崎式土器、市来式・西平式土器が層位的に出土し、後期の編年を確立した点でも重要である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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