桑町(読み)くわまち

日本歴史地名大系 「桑町」の解説

桑町
くわまち

[現在地名]上野市桑町

恵美須えびす町の南。上野町からの神宮道(三国地志)は当町を通り、才良ざいりよう村、伊勢地いせじ(現名賀郡青山町)を経て、伊勢の入道垣内にゆうどうがいと(現一志郡白山町)に出る。上野城下町の外郭ということで、出屋敷でやしきとよばれ、「統集懐録」では延宝(一六七三―八一)頃の家数二九、うち役家一五・隠居九・無役五とあり、年貢を納める村並の扱いを受けているが、元禄年間(一六八八―一七〇四)以前に町部に編入されたと思われ、元禄年間桑町と名称が変わった(永保記事略)。「宗国史」伊賀志でも市舗の部に入る。「永保記事略」享保一四年(一七二九)七月六日条に「桑町の南外レ三十間ばかり空地へ家建申度願之事」とあり、徐々に家数が増加していった。

桑町
くわまち

[現在地名]前橋市千代田町ちよだまち二丁目

紺屋こんや町の西にある南北の通筋。南は連雀れんじやく町へ続く。北は横山よこやま町。元文四年(一七三九)の竪町検地帳(古屋文書)末尾に「下ノ町分 五町拾五歩高」のうち高一六石一合・一町一畝が桑町であると記され、貞享元年(一六八四)の「前橋風土記」に記される下之しもの町に含まれたことがわかる。明和八年(一七七一)一月一二日の大火により、桑町・片原かたはら町を合せた総家数三二軒が全焼、その竈数四五、うち御家人一が含まれる(松平藩日記)。安永九年(一七八〇)の火災では総家数三三軒がすべて焼失、その内訳は家主二四・店借九であった(同日記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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