桃李もの言わざれども、下自ずから蹊を成す(読み)とうりものいわざれども、したおのずからみちをなす

故事成語を知る辞典 の解説

桃李もの言わざれども、下自ずから蹊を成す

徳のある人のまわりには、何も言わなくても、その徳を慕って人が集まってくる、ということのたとえ。

[使用例] 求めよ、求めよ、切に求めよ、口に叫んで、求めよ。沈黙は金という言葉あり、桃李言わざれども、の言葉もあった[太宰治*HUMAN LOST|1937]

[由来] 中国で古くから使われていることわざ。特に、「史記将軍伝・賛」で、口べただったこうという将軍が亡くなったとき、国中の人たちが悲しんだことを記したあとに、「桃李ものいわざれども、下自ずから蹊を成す(桃やスモモは、何も言わなくても、花や実に引かれて人が集まり、自然に木の下に道ができる)」と引用しているのが、有名です。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

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