日本大百科全書(ニッポニカ) 「桃山(京都市)」の意味・わかりやすい解説
桃山(京都市)
ももやま
京都市南部の伏見(ふしみ)区の一地区。京都盆地と山科(やましな)盆地の間に標高約100メートルの洪積層の桃山丘陵があり、北は東山(ひがしやま)丘陵、南は宇治(うじ)川に接する。西方をJR奈良線と京阪電鉄京阪本線および近畿日本鉄道京都線、南端を京阪宇治線が走る。
1593年(文禄2)豊臣(とよとみ)秀吉が伏見城を築城したが、1623年(元和9)江戸幕府は城を取り壊し、城跡一帯に桃の木を植えたのが桃山の呼称の始まりといわれる。現在、城跡の大部分は明治天皇伏見桃山陵、伏見桃山東陵(昭憲皇太后陵)となり、北西方には桓武(かんむ)天皇陵がある。なお、観光用に復原された伏見城天守閣があり、付近は遊園地となっている。
[織田武雄]
『林屋辰三郎編『桃山』(1976・京都桃山ライオンズクラブ)』
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