桂文珍(読み)かつら ぶんちん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「桂文珍」の解説

桂文珍 かつら-ぶんちん

1948- 昭和後期-平成時代の落語家
昭和23年12月10日生まれ。昭和44年5代桂文枝に入門。49年月亭八方,桂きん枝,4代林家小染と「ザ・パンダ」を組み,人気を得た。報道ワイドショー「ウェークアップ!」の司会を14年にわたってつとめる。落語新作,古典ともに語る。58年上方お笑い大賞で大賞,59年日本放送演芸大賞奨励賞,60年花王名人大賞,平成21年芸術選奨文部科学大臣賞を受賞し,22年紫綬褒章。兵庫県出身。大阪産業大卒。本名は西田勤(つとむ)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の桂文珍の言及

【落語】より

… 1985年現在の東京には,〈落語協会〉に,滑稽噺の名手5代柳家小さん,新作の3代三遊亭円歌(1929‐ ),繊細で粋な2代古今亭志ん朝(1938‐ ),滑稽噺の人気者8代橘家円蔵(1934‐ ),飄逸な個性の10代柳家小三治(1939‐ )らがおり,〈芸術協会〉に,明朗な新作の4代桂米丸(よねまる)(1925‐ ),飄々たる妙味の新作の3代春風亭柳昇(1920‐ ),滑稽噺の10代桂文治らがおり,ほかに5代三遊亭円楽(1933‐ )一門,5代立川談志(1936‐ )一門などがあるが,志ん生,文楽などを筆頭にした名人上手の消えた穴は大きい。 一方,同じく現在の上方は,6代笑福亭松鶴(しよかく),3代桂米朝(べいちよう),3代桂春団治,3代桂小文枝(こぶんし)(1939‐ )などのベテランにつづいて,桂三枝(1943‐ ),2代桂枝雀(しじやく)(1939‐ ),桂文珍(ぶんちん)(1949‐ )などの若手が全国的な人気を集め,落語向きの寄席がないという悪条件のなかで,上方落語復興に精進をつづけている。 現在では,寄席のほかに研究会形式の〈ホール落語〉会も盛んで,大学や高校の落語研究会も活発な活動をつづけているが,時代の動きが従来の落語の世界におさまらないほどに激変しつづけ,しかも大衆と直結しなければならない大衆芸能であるだけに,落語の行く道はけわしい。…

※「桂文珍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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