桂 文枝(5代目)(読み)カツラ ブンシ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「桂 文枝(5代目)」の解説

桂 文枝(5代目)
カツラ ブンシ


職業
落語

肩書
上方落語協会会長

本名
長谷川 多持(ハセガワ タモツ)

別名
前名=桂 あやめ,桂 小文枝(3代目)(カツラ コブンシ)

生年月日
昭和5年 4月12日

出生地
大阪府 大阪市

学歴
天王寺商中退

経歴
戦後大阪市交通局に勤めたが、同僚であった桂米之助の紹介で板東流の名取であった4代目桂文枝に踊りを習い始め、22年正式に入門、あやめを名乗る。29年3代目小文枝を襲名、6代目笑福亭松鶴、3代目桂米朝、3代目桂春団治と並んで“上方落語界の四天王”と称され、戦後衰退していた上方落語の復興に尽くした。柔らかく端正な語り口の“はんなり”とした芸風で、色香のある女性の描写は天下一品と評され、「三枚起請」「舟弁慶」「悋気の独楽」などを得意とした。また「天神山」「立切れ線香」といった三味線、笛、太鼓などの“ハメモノ”が入る音曲噺の第一人者としても知られた。若手の育成にも定評があり、門下から桂三枝、桂きん枝、桂文珍、桂文福らを輩出。59年〜平成6年上方落語協会会長。4年桂派総帥の大名跡である5代目文枝を襲名。長年にわたって視聴者参加型演芸番組「素人名人会」の審査員を務めた他、NHK「なにわの源蔵事件帳」にレギュラー出演するなどテレビでも活躍した。レコードに「桂小文枝上方落語集成」(CBSソニー)、著書に「小文枝の落語、女・女・女」があるほか映画「夢見通りの人々」にも出演した。

所属団体
上方落語協会

受賞
紫綬褒章〔平成9年〕,旭日小綬章〔平成15年〕 芸術祭賞優秀賞〔昭和46年・平成2年〕,上方お笑い大賞〔昭和48年〕,大阪府民劇場賞,大阪市民文化賞,大阪芸術賞〔平成4年〕,上方お笑い大賞(審査員特別賞 第21回)〔平成4年〕,上方お笑い大賞(特別功労賞 第34回)〔平成17年〕

没年月日
平成17年 3月12日 (2005年)

伝記
奇跡の寄席―天満天神繁昌亭師匠噺六世笑福亭松鶴はなし芸人女房伝落語長屋の知恵 堤 成光 著浜 美雪 著戸田 学 編島崎 恭子 著矢野 誠一 著(発行元 140B河出書房新社岩波書店集英社青蛙房 ’09’07’04’88’86発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

367日誕生日大事典 「桂 文枝(5代目)」の解説

桂 文枝(5代目) (かつら ぶんし)

生年月日:1930年4月12日
昭和時代;平成時代の落語家
2005年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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