格別(読み)カクベツ

デジタル大辞泉 「格別」の意味・読み・例文・類語

かく‐べつ【格別/各別】

[名・形動]
普通の場合とは程度・事柄が違っていること。また、そのさま。格段の違いがあるさま。特別。「―な(の)努力」「―にひいきする」「冬の夜の鍋の味は―だ」
それぞれ別であること。また、それぞれ別に行うこと。
野郎ぐるひの太鼓五人、女郎ぐるひの末社五人、―にきはめ」〈浮・敗毒散・三〉
[副]
程度のはなはだしいさま。また、特に他と区別されるさま。特別。とりたてて。「今日は―寒い」「―言うことはない」
普通とは違う、別の扱いがなされるさま。別として。ともかくとして。「子供なら―、大人の行為としては許せない」
[用法]格別・格段――「この会社の技術力は格別(格段)に優れている」「この店の料理は格別(格段)にうまい」のように相通じて用いられるが、「格別」は他と比べて特にまさっている場合に用い、「格段」は他との違いがかなり大きい場合に用いる、というような意識の違いがある。◇したがって、「格別に変わったこともなかった」のような場合は「格段」を用いないし、「技量に格段の違いがある」では、ふつう「格別」と置き換えられない。◇類似の語に「特別」がある。「今日は特別暑い」「今日は特別変わったこともなかった」など「格別」と同じように用いられるが、「特別にあつらえる」のような場合は、「格別」「格段」を用いない。
[類語]特別別格特殊特に殊にとりわけ別段なかんずくことさら殊の外ひときわ中でも分けても折り入ってわざわざせっかく格段特段特異別にこれと言うスペシャル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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