核(生物)(読み)かく

百科事典マイペディア 「核(生物)」の意味・わかりやすい解説

核(生物)【かく】

細胞の原形質内に存在し,細胞の活動を統制し,増殖遺伝に中心的な役割を果たす小体。ただし,細菌ラン藻などの原核生物は核をもたず,DNAは核様体として細胞質中に散在する。球形楕円体のものが多く,一つの細胞に普通1個。二重の膜構造をもつ核膜に包まれるが,核膜には細胞質との通路として多数の小孔がある。内部は核液で満たされ,その中に1〜数個の小球状の仁(核小体)と,染色体がある。染色体を構成する染色質の主成分はヒストン分子とDNAである。→細胞

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android