栗(漢字)

普及版 字通 「栗(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] リツ
[字訓] くり

[説文解字]
[甲骨文]
[その他]

[字形] 象形
木の上に実をつけている形。卜文・金文の字形は、(ちよう)形の実三個をつけている。〔説文〕七上に「木なり。木に從ひて、其の實下垂す。故に(てう)に從ふ」とし、古文の字形について「西に從ひ、二に從ふ。徐に、木、西方に至りて戰栗(せんりつ)す」という。西はいがの形。戦栗の説は、〔論語、八〕に社樹のことを述べて「人は栗を以てす。曰く、民をして戰栗せしむ」のあるのによるが、慄(りつ)の仮借義である。

[訓義]
1. くり。
2. 慄と通じ、ふるえる。
3. 歴と通じ、こえる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕栗 久利(くり)〔和名抄〕栗 久利(くり)〔名義抄〕栗 クリ・サク・ツツシム

[声系]
〔説文〕に栗声としてなど三字を収める。慄は〔書、洛誥〕〔荘子、人間世〕などにもみえ、〔爾雅〕〔広雅〕にもその字を収めている。

[語系]
栗・・慄lietは同声。古くは栗を・慄の義にも用いた。〔詩、風、七月〕の「二の日栗烈」は、字をまた「慄烈」に作る。

[熟語]
栗罅・栗階・栗栗殻栗毬・栗黄栗刺栗縮栗如・栗飯栗包・栗房・栗栗・栗烈栗冽
[下接語]
芋栗・罅栗・繭栗・厳栗・股栗・胡栗・縮栗杼栗榛栗・斉栗・戦栗・棗栗爆栗栗・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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