柴(漢字)

普及版 字通 「柴(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 9画

[字音] サイ・シ
[字訓] しば

[説文解字]

[字形] 形声
声符は此(し)。此に細小なるもの、尖ったものの意がある。〔説文〕六上に「小木、散材なり」とあり、柴薪の属をいう。これを燎(や)いて天を祀るを(さい)といい、柴をその意に用いることもある。

[訓義]
1. しば、しばの枯枝枯木
2. まがき。柴を組んで作る。ふさぐ、まもる。
3. と通じ、まつり、天を祀る、柴をやいてまつる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕柴 阿和良木(あわらき) 〔名義抄〕柴 シバ・シバヤイテシゲシ 〔立〕柴 シタハ・カハラ 〔字鏡集〕柴 シバ・タ(カ)キ・シタ・シバヤイテシゲシ

[語系]
柴・dzheは同声。大なるものを(薪)、小なるものを柴という。柴を燎(や)いて天を祀る祭儀をという。

[熟語]
柴営柴禾柴架・柴関柴毀柴棘・柴・柴柴胡柴轂・柴・柴祭・柴柵・柴車・柴薪・柴水柴瘠柴草柴塞・柴・柴炭・柴断・柴壇・柴扉・柴・柴房・柴望柴木・柴米・柴門柴籬・柴立・柴寮柴燎・柴林・柴・柴路・柴池・柴
[下接語]
曳柴・柴・枯柴郊柴・樵柴・薪柴・切柴・桑柴・束柴・担柴・燔柴・藩柴・負柴・焚柴・茅柴・鹿柴


10画

(異体字)柴
人名用漢字 9画

[字音] サイ
[字訓] ひまつり

[説文解字]

[字形] 形声
声符は此(し)。此は柴の省文。柴を燎(や)いて煙をあげ、天を祀る祭儀をいう。〔説文〕一上に「柴を燒き、(れう)(燎)して以て天を祭るなり」(段注本)とあり、「書に曰く」として〔書、舜典〕の文「岱宗(たいそう)(泰山)に至りて(さい)す」の文を引く。その祭祀は、多く山上で行われた。〔説文〕の古文字形が隋の省形に従うのは、燔のとき、柴薪を積んで、その上に牲を加えたからであろう。

[訓義]
1. まつり、ひまつり、柴をやいて天をまつるまつり。
2. 柴と通用する。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 マツリ

[語系]
・柴dzheは同声。燔柴して天を祀るをという。〔礼記、王制〕などに、柴をの義に用いる。語彙は柴字条参照。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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