染返・沁返(読み)しみかえる

精選版 日本国語大辞典 「染返・沁返」の意味・読み・例文・類語

しみ‐かえ・る ‥かへる【染返・沁返】

〘自ラ四〙 (「かえる」は、はなはだしくなるの意を表わす)
① 深く染まる。色や香りなどが、つよくしみこむ。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「『子持くさからぬ衾持て来』とて、香の唐櫃よりしみかへりたるもてまゐりたれば」
② 深く心にしみ入る。しみじみとした感じに深くうたれる。また、夢中になる。
※浜松中納言(11C中)三「しみかへり給へる御声の、山の鳥どももおどろかい給べし」
十訓抄(1252)二「おもしろき事もさるほどにてそれにしみかへりてはなど心一やりて、人めにあまる難あり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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