果無い(読み)ハカナイ

デジタル大辞泉 「果無い」の意味・読み・例文・類語

はか‐な・い【果無い/果敢無い/×儚い】

[形][文]はかな・し[ク]
束の間であっけないさま。むなしく消えていくさま。「―・い命」「―・い恋」
不確実であったり見込みがなかったりして、頼りにならないさま。「―・い望み」
めどがつかない。見通しがはっきりしない。
大空も雲のかけはしなくばこそ通ふ―・き嘆きをもせめ」〈かげろふ・下〉
甲斐がない。無駄である。
「行く水に数書くよりも―・きは思はぬ人を思ふなりけり」〈古今・恋一〉
取り立てていうほどではない。取るに足りない。
「―・くうち使ふ調度なども」〈宇津保・俊蔭〉
思慮分別が足りない。未熟である。また、愚かである。
「人々の花蝶やとめづるこそ―・くあやしけれ」〈堤・虫めづる姫君
粗末である。みすぼらしい
「―・き単衣の萎えたるを着たるに」〈宇津保・俊蔭〉
[派生]はかなげ[形動]はかなさ[名]
[類語]空しい虚無短いしばらしば暫時少時ひとしきり束の間時の間瞬く間見る間に刹那咄嗟とっさ一時いっとき一時ひととき半時寸陰短時間一時一時的かりそめ短日月短時日一朝一朝一夕寸刻寸時寸秒片時かたとき瞬時瞬間一瞬数刻たまゆら須臾しゅゆ電光石火あっと言う間間髪をれず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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