林田(読み)はやしだ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「林田」の意味・わかりやすい解説

林田
はやしだ

兵庫県南西部、姫路市の一地区。旧林田町。林田川沿いに北上する因幡(いなば)街道(国道29号)の宿場町として開け、江戸時代には林田藩建部(たけべ)氏1万石の陣屋町であった。町並みにその名残(なごり)をとどめ、藩校敬業館(姫路市指定文化財)は蔵書とともに保存されている。明治以後、手延べそうめんの製造が始まり、播州(ばんしゅう)そうめんの一中心でもある。

大槻 守]

『『林田郷土史』(1955・林田村教育委員会)』

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改訂新版 世界大百科事典 「林田」の意味・わかりやすい解説

林田[温泉] (はやしだ)

鹿児島県霧島市の旧牧園町,霧島山中腹の温泉。霧島温泉郷の中心的温泉で,桜島大隅半島薩摩半島などを見下ろす標高約760mの高原地帯にあり,霧島屋久国立公園に含まれる。含ボウ硝硫化水素泉,47~54℃。1929年にバス事業にかかわる林田熊一により開発され,31年バスが通じ,以後交通の拠点として繁栄してきた。61年,有料道路(霧島道路)の開通により宮崎県のえびの高原との連絡もよくなった(85年無料開放)。日豊本線霧島神宮駅,肥薩線霧島西口駅(現,霧島温泉駅)などからバスが通じる。
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世界大百科事典(旧版)内の林田の言及

【粛軍】より

…しかし,彼らが二・二六事件の指導者として決起すると,今度は逆に事件の責任の追及と内部統制再建のための措置が粛軍の具体的内容とされた。陸軍中央部は事件鎮圧とともに特設軍法会議を設け,反乱軍指導者をはじめ民間の北一輝らをも死刑を主とする厳罰に処したが,この間,36年3,4月には,事件当時の軍事参議官林銑十郎,真崎甚三郎,荒木貞夫,阿部信行の4大将をはじめ,現役の大将10名中7名を予備役に編入するなど,8月の定期異動をも含めて3000名をこえる空前の将校人事異動を行い,事件の責任を明らかにするとともに,皇道派勢力の一掃をはかった。また寺内寿一陸相は,4月8日の師団長会議で,軍人個々の政治行動は軍人の本分にもとるとし,軍の政治行動は陸軍大臣を通じてのみ行うべきものと訓示して軍内統制の方向を示し,政府も5月の第69議会で不穏文書取締法を成立させて,いわゆる怪文書取締りを強化して軍内秩序を側面から支援する姿勢を示した。…

※「林田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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