枕本(読み)マクラボン

デジタル大辞泉 「枕本」の意味・読み・例文・類語

まくら‐ぼん【枕本】

半紙を縦に二つ切りにし、それを袋綴ふくろとじにした横長の本。
枕草紙2」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「枕本」の意味・読み・例文・類語

まくら‐ぼん【枕本】

〘名〙
箱枕の引出しに入れられる大きさの本。半紙を二つ切りにし、横長の形にとじた本。
浮世草子・御伽名代紙衣(1738)三「太平記の枕本をそろそろと読んで」
情事の場面などを扇情的に描いた本。春本。枕草紙。
※雑俳・塵手水(1822)「ひらきます・妾の寐間に枕本」

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世界大百科事典(旧版)内の枕本の言及

【枡型本】より

…料紙を縦に(短尺に沿って)3截して二つ折りにすると枡型本になるが,これを六半(むつはん)本という。また,料紙を横に半截ないし3截して二つ折りにすると横長の本になるが,これを横本といい,横本のうちさらに天地が短いものは枕本という。【竹上 深】。…

【横本】より

…二つ切りを〈二つ切り本〉,三つ切りを〈三つ切り本〉,四つ切りを〈四つ切り本〉という。美濃の二つ切り本を枕本(まくらぼん)ともいい,八文字屋版の浮世草子好色物にはこの形態をとるものがある。役者評判記は多く半紙二つ切り本,名所案内記,道中案内記などには三つ切り本が見られる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」